フィラデルフィア写真紀行

写真センターの運営や作家活動から、アメリカの写真事情や文化の違いまで…

東北へ

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Kesen-numa

夜行のバスで仙台に向かう。

日本では電車で動く当たり前の様な気がしていたが、今回は時間をうまく利用する為にバスでの移動。朝の5時半には仙台に着く予定である。

今回はタニさんと友達に紹介をしてもらった人をツテに三陸から東松島まで震災の様子を見てこようと思いこのような旅にでる。

今回の震災で誰もが考えた事であろうが、この二ヶ月自分がどんな事ができるのかという事を考えた。今回の地震が起こる2日前にアメリカに帰り、地震が起こってからアメリカから報道を通して様子を追ってきた。その間実際に日本に来る事も考えたし、フィラデルフィアから何らかの形で何かできないかという事を考えた。ただ事情も分からずに、報道からの情報だけを頼りにして考えを巡らせてもしょうがないと思い、実際に現場を見てどんな事ができるのかという事を探ってみようと思っていた。

来る飛行機の中で隣りにいた日本人の人と話をした。会社を3週間ほど休んでボランティアとして被災地に入る事を考えているようであった。NYででも友達と協力をしてチャリティーのイベントに携わってきたようで、今回も被災地でビデオを撮影しある種のドキュメンタリーを作れないかと考えているようだ。いろんな思いがあるのだなと考えさせられた。

実際2週間前ほどにNYにいる友達に電話をした時には彼女は義援金を募る作業がNYの日本人のコミュニティーでは頻繁にある事を話していた。さすがにそこまでフィラデルフィアでは日本人の人数が少ないためか,そこまで頻繁には行われていない。

アメリカのメディアでは日本の事は一面には報道されなくなってきている。日本のメディアのほうは、お決まりの型にはまるニュース以外は被災地のニュースは減ってきて原発のニュースが中心である。何かもっと違う視点から伝えるとこができないのかと思っている。

何ができるか分からないがとにかく実際に見てみよう。

Written by tsuyoshi

6月 5th, 2011 at 6:38 am

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向上心

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午後にスタジオ出ると、道はにわか雨で濡れて,空にはどんよりとした雲が広がっていた。少し違和感があり,なぜかと考えてみると、3日ほどスタジオから出ていない事に気付く。

この1週間半ほど毎日、朝から晩までコードを眺めている。夏のスケジュールを発表するのと同時に、サイトをもっと使いやすくする為にデザインや細かい仕組みを変える作業をしている。機能的な所だけではなく,情報を整理をしていかに明確にするかという頃を考えたデザインの変更が主な仕事である。

その一方表計算の作成と会計士とのミーティングの繰り返し。いかにこれからビジネスと自分のやりたい事をバランスとっていくかというのが課題である。クラスやワークショップの収入と支出を一つ一つ調べていって、数字上どういう仕組みになっているかという事を把握する作業をしている。ビジネスは数字のことを知ってくるととても楽しくなる。

その他にも、どのようにしてクラスやワークショップの質や満足度をもっと把握して数値化していくという事も始める。クラスを担当しているJacobはこの学期の生徒全員に電話で短いアンケートをとったり生徒からの問題点の指摘や提案を聞いている。生徒の声を以下に活かせるががとても重要になる。

この作業はこの1年かかりようやく基礎ができていきそうだ。日進月歩であると言い聞かせて、少しずつ向上していることを感じる事が重要なのであろう。

Written by tsuyoshi

4月 29th, 2011 at 6:47 pm

界隈

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昔通っていた釣具屋

日本に着いて早速、2-3日外を出回る。さすがに時差ぼけがすごく夕方になってくると無性に眠くなってしまう。

今日はゆっくりと朝から来年の予定を立てる為いろいろな人とやり取りをする。スポンサーから雑誌社と写真関係の人達から、これから進行させたいプロジェクトの為にも人と会う。どんなにインターネットなどで繋がっていても、実際に会って話しができるのは,はかどるスピードが違う。朝に4件の予定を取りまとめる。

その後近くの駅までお昼を食べにいく。昔よく通っていた商店街や途中で覚えている友達の家などを確認しながら15分位の散歩。この駅はうちから距離的には近いのだが、普段は全くといって使わない。3年前に始めて来た時は駅前も再開発され昔の感じががらりと変わっているという印象しかなかった。

そのなか駅前の商店街を歩いていくと昔からあったペットショップや八百屋さんなど昔と変わっていない所を沢山見つける。八百屋さんなどの狭い場所にごちゃごちゃと並んでいるの見ると何とも懐かしく,心地がいい。こんな所をもう少し時間をかけて写真を撮れないかと思う位である。この様な湿気を含む風景が懐かしいのであろうか。

最後に写真を撮ったのは昔通っていた釣り道具屋さん。今は店が閉まっているのだろう、外見は昔と変わっていない様子であった。一瞬過去に戻った様な錯覚を覚える。

Written by tsuyoshi

12月 28th, 2010 at 11:05 am

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一年のまとめ

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ビデオの撮影風景

この2週間ばかり朝5時に目が覚め,すぐに起きて作業をする様になっている。何ともない緊張感このようにするのであろう。

この2週間ONWARDのコンペで選ばれた人を発表するビデオの制作をしてきた。フィラデルフィアの色々な人にでてもらい、選ばれた人の名前を順々に発表していくというものである。このビデオを通してフィラデルフィアの町を上げて来年行われるONWARDのショーを楽しみにしているという雰囲気が伝わればと2ヶ月位前から準備をしてきた。

今回でこんなビデオを作るのはONWARDの紹介のビデオに続き二回目になるが、撮影の方もだんだん手が込んでくる。大きな違いは音響である。一番最初に作ったビデオは外付けのマイクは使っているが,結局すべてテープに録音をしている音を使った。その結果声とアンビエントの音が一緒になってしまい細かい調整ができなくなってしまう。もちろんその時は他の方法があるとも知らなかったし、機材的にも揃っているという訳ではなかった。

この夏にボランティアとして入って来た人の中にフェデというアルジェンチンから来た子が加わった。インタビューをした時に元々サウンドエンジニアであると言っていたが実際にどういう仕事なのか分かっていなかった。ただビデオのプロダクションに関わった事があると聞いていたので,今度ビデオを作るから手伝ってくれと話をしていた。このプロジェクトが進んで行くに連れ彼から音のプロダクションについて色々話を聞く機会があった。その話しの結果、今回音と映像を別々に撮る事に決める。元々ビデオ撮影のできるカメラを買おうと思っていた予算を使い、撮影に必要なマイクを一式揃える。今回使った物は無線マイクとオーディオインターフェースにもなるフィールドレコーダー。

参加してもらおうと思った人はフィラデルフィアの写真、アート関係の人達とごく一般のフィラデルフィアの人を混ぜれないかと前々からコンタクトをし始めていた。ギャラリーをバックにGallery 339のMartin、美術館の前では写真のキュレーターのPeterを撮影する。高速のバックにしているのは,この頃フィラデルフィアの内外でも脚光を浴びているZoe Strauss。再来年には美術館でソロショーが予定されている。メリゴーランドに乗っているのは,フィラデルフィアのアートシーンについてのブログを書いているLibbyとRoberta。その他には僕の友達などを含めた。

後はバックになる風景。あまりにありきたりのフィラデルフィアを見せるのではなく,僕達が知っているフィラデルフィアを撮影したかった。他にもいろんな所にコンタクトをしたが最終的には13箇所にしぼる。スタジオの近くにあるピザ屋からシルクスクリーンのスタジオ、町中にある壁画、そして美術館やBenjamin Franklin Bridgeの前まで,いろいろなフィラデルフィアの風景を撮影した。

バックグラウンドの音楽には前々からどんどんテンポが上がっていく物を探していた。最終的に決めたのは土曜日の夜に審査が終わった後に録音したLarryのハーモニカ。ラリーはワークショップを一日中しその後審査の続きを夜の11時位までしていた。その後にビデオに使う為にハーモニカを録音させてくれないかと聞くと、疲れているのにも関わらずもちろんと録音させてくれる。実際に録音できた部分が短かったのだが、フェデに聞かせると「ループできるから問題ない」と早速曲を2分位まで延ばす作業をしてくれる。最後のクレジット流れる部分もラリーのコメントをいれて混ぜうまく仕上がった。

発表する前の晩まで編集をし続けていたビデオ。出来上がり沢山の人が楽しんでいてくれたようで何よりである。

Written by tsuyoshi

12月 25th, 2010 at 5:18 pm

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移動中

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スタジオのデッキからの夕焼け

毎回思う事だが東京での移動はとても時間がかかる。毎日家からでてバスで最寄りの駅まで行き,そこから地下鉄に乗って目的の場所に向かっている。大体東京の西に行く機会が多いので,東の外れにある家から大体一時間ほどかかってしまう。

もちろんどうしようもないことで,日本に住んでいた時はこのように時間が過ぎていくことに慣れていたのだろう。ただフィラデルフィアのように小さな町に住んでいると,この時間が少し無駄に感じる時が正直ある。前回帰国した時に一緒に町を歩いていた人に,「東京は広くて狭いですね」と言った事があった。「広さ」は移動にかかる時間であり,「狭さ」はたどり着いた場所に入った時に感じることである。フィラデルフィアでの感覚とは正反対である。

ただ今回の滞在はこの移動がとても楽しくてしょうがない。移動中にNPR(公共ラジオ局)の番組の「Radio Lab」をPodcastで延々と聞いている。訳すとラジオ実験室とでもいうのだろうか。番組の内容がとても面白く、科学者や心理学者などと話して人間の心理的、身体的そして環境までを含む置かれている状況 (human condition)を探る番組である。例えば人間が数字をどうの様に理解しているか、睡眠について、限界、嘘、時間、記憶や忘れるという事についてなど様々なテーマで番組が組まれている。学者、作家、アーティスト,又は珍しい経験をした人達とのインタビューを通して、テーマを科学的そして心理学的な裏付け探して行くプログラムである。

一つ約一時間の番組なのだが、あまりにも話しにのめり込んでいて、聞き終わらせる為に目的地に着く時間を延ばしたいほどである。そして内容が濃いため聞き流しができず集中する時間が必要でもある。フィラデルフィアで普段からも聞いているが、このように作業をせずまとまった時間がない為ここまで大量に聞くことができない。こんなラジオ番組を聞くには,東京で移動する時間がとてもあっている。今回行きの飛行機に乗っている時から集中して聞いているが、すでに30以上の放送を聞いてきた。

高校の時に朝と深夜のラジオ番組を聞いていた。そのラジオを聞いて世界の事を覗いていた様な気がしてしょうがなかった。そんなラジオ番組をまた見つけた事がとてもうれしい。

Written by tsuyoshi

10月 15th, 2010 at 9:08 am

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ONWARD ’11

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この2ヶ月ほどONWARDの準備をしてきた。

毎年行っているこのコンペは新しい新人の写真家を発掘しようというのが目的で、3年前から始めた。最初の年は、Andrea Modicaが審査員になってくれた。最初の年でもあるのに300人を少し下回る参加者が集まった。2年目はフィラデルフィア美術館のキュレーターのPeter Barberie、そして去年の招いたDebbie Fleming Cafferyと僕達がこの人なら面白い選択をしてくれるのではと思った人を毎年招いている。

そして今年はLarry Finkと決まった。彼はモノクロでドキュメンタリータッチな独特の人間模様を表現する事でとても有名である。人間がいかに「社会的な動物」であるかという事をいたいほど知らされる様な写真をとる。まだ実際の面識はなく、メールでのやり取りが何度かあっただけだが、なかなか頼もしい人である。12月にコンペの審査の為にスタジオに招くと同時にスタジオでのワークショップやレクチャーも企画されている。毎年ではあるが、この秋はイベントだらけである。

今年はサイトなどのマーケティングを担当しているGrisha以外にも,この一年位ボランティアをしてくれたJacobもONWARDのコーディネーターとして加わる。その他にグラフィックデザインを担当する、Brittanyが加わりスタッフを充実させる。

そして今年は日本からの参加者を募ろうとしていて、サイトや応募規定などを日本語で準備もしている。フィラデルフィアに来た時から知っているカオリさんに手伝ってもらい、FacebookTwitterなどでも日本語で情報を流す予定である。日本滞在中に「写真のオリンピックみたいに国際的なプラットフォームがあればいいですね」とTokyo Photoの会場で一緒にいた人と意見を交わした。そんな事を考えながら英語圏から出て行く準備を確実に進める。

一昨日はボランティアのCoryと夜中までプロモーションのビデオを編集する。去年のオープニングでとったインタビューを中心に内容をまとめる。ONWARDが何を目指しているか、どんな可能性があるかみたいな物をいい形で紹介したかった。Jacobの知り合いのバンドにバックグランドの音楽を使わせてもらい、ひたすらインタビューを切り詰めていく。終わった時にはCoryも満足がいく物ができたらしく、照れながら喜んでいた。

今年もどんな作品が応募されるかが楽しみである。

Written by tsuyoshi

10月 7th, 2010 at 9:04 am

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模様替え

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オフィスのテーブルを広げ二人で共有できる様にする。

一週間滞在した日本から帰ってくると翌日には慌ただしくマサチューセッツの方に出かける。アシスタントを連れ,6時間のドライブ。結婚式の撮影を頼まれ、4×5のカメラと6×7で撮影。

この間スタジオではスタジオ公開が行われ、50人位の人がスタジオを訪れてくれたらしい。準備したティンタイプの方も問題なく行ったようで、写真を撮られる人も撮る側も楽しんでいたと報告を聞く。このように実際に指示をしなくてもスタッフとボランティアの人達だけでスタジオが動いていくのを見ると、感心させられる。

ボストンから帰ってくるとONWARDの準備に追われ一週間があっという間に過ぎる。やっとサイトの方は立ち上がったが,まだまだやる事が沢山残っている。

この頃ONWARDの準備などでアシスタントの人数が増えきたので、彼らが作業する場が足りなくなってきている。スタジオはスペースが広々とあるようで,よく見てみるとスタッフが心地よく作業できる場が意外と少ない。

それではと思い、今まで使っていたオフィスのテーブルを広くするプロジェクトを土曜日の夜にとっさに始める。味も素っ気もないが4×8の板を買ってきて、ワックスなどで仕上げ、コンピューターの配線用のグルメット用の穴をあけていく。新しいテーブルの端には簡単な棚を作り,細かい物を整理できる様にする。このような物を作る時はシンプルで機能的というのがモットーだ。日曜日の夕方には仕上がり、明日からアシスタントが使い始めるのを待つのみである。

ところで長い間時間のかかっていたコンピューターラボがやっと仕上がる。完全に完成という訳ではないが、一応使える形にはなった。今回はプロジェクターを天井にとり付けたりともう少しその部屋らしくする。コンピューターももう一台買い,全てで9台にする。2年前には何もなかったと思うと少しずつ進歩している事を感じる。

使っている木はいつもの木材屋さんから調達してきた物であり、本当に簡単にシェラックとワックスだけで仕上げている。自分で作業をすると確かに時間はかかるができた時には見栄えがいいものができ、作ったという充実感が残る。

新しくできたコンピューターラボ

Written by tsuyoshi

10月 3rd, 2010 at 12:18 pm