フィラデルフィア写真紀行

写真センターの運営や作家活動から、アメリカの写真事情や文化の違いまで…

Archive for the ‘フィラデルフィアの写真界’ Category

Photo Festival in Philadelphia

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日本から帰ってくるといろいろな物が同時に壊れる。

まずはいつも使っているラップトップ。乗り継ぎの空港でメールなどをチェックしていたのだが、スタジオに帰ってくるとハードドライブに問題があり立ち上がらない。チェックをしてみると実際にハードドライブが痛んでいるらしい。新しい物に取り替え、立ち上げようとしたが、それでも立ち上がらない。これでは自分では直せないので、アップルストアーに持っていく事にする。特にこの3ヶ月ほどラップトップの必要がないので、テスト用に使っていたiMacにデータを移して使い始めた。

次はスタジオで使っているプリンター。同じ物が2個あるのだが、その一つが問題を起こす。どうやらフューザーが壊れているようだ。部品を取り寄せても$100近くかかり、もう5年位使っているので、新しい物と交換することにする。このプリンター用にトーナーを沢山買っておいたのだが、プリンターが先に壊れては…。5日後に新しいプリンターが到着。

そしてサーバー。日本にいる時にファイルサーバーのコンピューターのスイッチが壊れて立ち上げられないと連絡が入ってきた。中古で買ったG4を使っているのだが、スイッチは最初から問題があった。いつもは自動的に立ち上がる様になっているのだが、あまりにもファンの音がうるさいため人が泊まっているときは朝は勝手に立ち上がらない様に設定した後だった。スペアのマシーンからスイッチの部分を交換して使える様になる。早くiMacにサーバーを移さなければ、と思っていた矢先である。

そんな事をやっている時にRon Tarverという写真家から連絡が入る。彼はフィラデルフィアの新聞社でも撮影し、その傍ら自分の作品も作っている。数年前にスタジオに取材に来たのもRonであった。

連絡の内容はフィラデルフィアでPhoto Festivalをやりたいという投資家を見つけたというものである。Ronは元々90年代にフィラデルフィアで小さな写真のイベントを何年か続けていたという事を教えてくれた。数年ほど続けたのだが、最終的にはフルタイムできる人がいなかった為に他の団体に譲った後自然消滅してしまったらしい。数字的にはどれ位の人が集まっていたのかよくわからないが、彼に言わせるとよく人が参加してくれていたようである。さすがに一週間などと長い物ではなく、一日で全てが終わるかなり短いイベントであった。

アメリカにはPhoto Festivalと言われる物が各地で開催されている。ヒューストンで二年に一度行われている大規模なFotoFestからバージニアでのLookや今月あったNYでのNY Photo Festivalなどがある。また今月訪れたBillが個人的にやっているPhotostockなど、規模は違うが各地で広がってきている。もちろんAIPAD用にギャラリー主体で売買が中心のイベントもあるが、”Photography Festival”というと一般の人が参加できるようなの物が普通である。

自分なりにもできる範囲でどんな形のイベントができるのかという事を長い間考えてきた。もちろん規模によるが組織力と資金力が必要になるものである。数回だが、このようなイベントができる過程みたいな物を見て来た。成功する物の陰にはもちろん「失敗」したり誤算があったりする物が沢山あるものだ。やはりかなり用意周到にやらないと物が形とは表向きなるが、自分の普段の仕事に支障が来たり、やっている人が燃え尽きてしまったりもする。何か始める時に起こる事である。

今回はイベントのサイズにもよるが、かなりresourceが必要なもので、どのような金額が集められるのかが興味のある所である。そして後はどのようなイベントをやっていくか、どんな人を巻き込んでいくのかなどという考えなければいけない点が沢山ある。とにかく今回はミーティングを設け、Photo ReviewのStephenと新しくできたPhiladelphia Photo Arts CenterのSarahとでアイデアを出す事になる。どうなるか楽しみである。

Written by tsuyoshi

5月 26th, 2010 at 2:19 pm

立て続きのイベント

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meeting

ミーティングに参加するボランティア達

先月の半ば法事の為に一度帰国し、帰ってきてからはイベントが立て続けで、忙しい日が続いた。休む日もなくこのまま今週また日本に帰ることになりそうだ。

日本から帰ってきた次の週にはhome schoolの子供を対象としたピンホールワークショップを行う。一ヶ月位前から手伝い始めたGrishaと一緒に準備をした物で、実際にカメラを作ってもらい、そして撮影するという物である。このようなワークショップは初めてなので実際にどうなるかと思ったが、子供達も参加した親もとても気に入ってくれた。

そしてその次の週にはDebbie Fleming Cafferyを迎えONWARDの審査、レクチャー、そしてワークショップを行う。レクチャーの方はワークショップに参加する人やフィラデルフィアの写真関係の人が集まり、ギャラリーが人で一杯になる。AndreaやPhotoReviewのStephenも来てくれて、なかなかの顔ぶれであった。その後スタッフやFriends of Project Bashoメンバーの人をアパートに誘い、Debbieと夕食パーティー。この様に写真を通して人が集まってくれるのはいつになってもうれしい。

その数日前にDebbieが審査したONWARDは、毎年応募される作品の質が上がっていっているのがよく分かる。今年で3年目、去年と同じ位の参加者が集まった。毎回審査する人によって趣が変わるのが当たり前なのだが、今回の特徴としては全体的に少ない人数だが、選ばれた人は一点だけではなく数点選ばれている人が沢山いる。結果から言うと、「作品」という事を意識しているものが選ばれた。発表は来週、そして2月から始まるショーはとても楽しみである。

そして今週はFundraising Print Sale&Silent Auctionを行う。毎年行っているイベントで寄付されたプリントを売り、その資金で新しいプロジェクトのを立ち上げる物である。一ヶ月以上前から準備していたイベントだったが、イベント立て続けに行われたからか、思う様には人が集まらなかった。それでもプリントを買ってくれる人や、自分のプラチナプリントを買ってくれる人達が少ないながらもいた。このような人達がこのスタジオを支えていると実感させられる。

そしてボランティア達の自主的に活動をし始めたようで、最初のミーティングに顔を出す。Grishaが提案した物で、2週間に一回集まり、自分たちの作品を見せ合ったり、自分たちの知っている知識を分け合う場を設ける予定だ。いつもボランティアの人達にはスタジオを利用して欲しいと思っているが、なかなかそこまで自主的にやろうという動きがなかった為、興味を持って見ている。もちろん僕が教えることができるものもあるし、このような自主的に始まった草の根的な活動がどのように発展していくかがとても楽しみである。

今週は日本に帰り、久保さんとのデジタルネガとプラチナプリントのワークショップ。先月帰国した時に立ち上げたサイトを通して人が集まってきているようで、なによりである。今回の滞在中にはこの日本でのプロジェクトをいかに長く続けていくかという事をある程度の形にする予定。

今は温泉でゆっくりして、写真でも撮りたい。8×10のフィルムはとにかく沢山もって行こうと思っている。

ワークショップに参加した子供達

ピンホール・ワークショップに参加した子供達

久しぶりのショー

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2週間ほど前から準備をしてきた新井君のショーの準備ができる。

後は明日のDaguerreian Societyのツアーやオープニングを待つのみ。今回は本当に久しぶりのショーという事もあり、かなり準備に時間がかかる。去年はこれを年に5回やっていたのかと、自分のやった事の驚かされる。額を作ったり、大型のプリントをスキャンから起こしたりと、相変わらず作業の幅が広い。その過程で色々学ぶ事は多く、それが自分の物として残っていく。

気付くと、今年の頭に準備をしたショーとは全く違った人達がこのショーの準備に携わっている。スタジオに出入りしているボランティアの顔ぶれもだいぶ変わった。変わらないのはスタジオと自分だけの様な気がした。前進しているのか、それとも停滞しているのかよくわからない、今日この頃。

この数年連絡が全くなかった友達からのメール。週末に写真家のボーイフレンドとスタジオを訪れたいとの内容。フィラデルフィアの写真を変えた気持ちはどうかなどと聞かれる。励ましの言葉なのだろうが、正直解釈に困る。この場所ができた事によって何が変わったのだろうかとまじめに考えてしまう。

後一ヶ月後には日本。今は時間とスペースが欲しい。

ONWARD ‘10の発表

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ONWARD '10のロゴ

ONWARD '10のロゴ

今年もONWARDコンペの時期がきた。

2年前にギャラリーができて最初に行ったショーであり、毎年かなり力を入れ、うちの活動の一貫として宣伝してきた。そのおかげか、最初の年は280、そして2年目の去年は400の応募者が集まった。もちろん選ぶ人の色でがらりと変わるが、年明けに行うショーは毎年確実にレベルの高い物になってきているし,フィラデルフィアに写真家を目指す人達が集まるイベントになってきている。

今年で3年目になり、今回はDebbie Fleming Cafferyを審査員として呼ぶ。彼女はAndreaのように、アメリカでは実力派の中堅写真家である。主に生まれ育ったルイジアナ州で撮った作品と、最近ではメキシコで撮られた作品が知られている。前から彼女の写真が好きで実際顔を合わせた事がないが、一度彼女のワークショップをとりたいと思っていた。彼女との滞在に合わせて、フィラデルフィアでのレクチャーとワークショップを企画している。

そして今回はFlakphotoがmedia sponsorとして参加する。このサイトを運営しているAndyとはこの頃になって色々やり取りをする様になった。Wisconsin Historical Societyで働いているようで、最初に連絡を取り合った時に昔このWHSで働いていたPaul Vanderbiltのことで盛り上がる(彼はLibrary of CongressでFarm Security Administrationの写真を整理した人として有名である)。今回Debbieが選んだ作品を彼がまた選択をしてFlakPhotoに紹介するという物である。彼は日本とのつながりがあり、今月フィラデルフィアを訪れるテラウチさんが出版しているPhato Photoにも毎月新しい写真家を紹介している。

今回は日本からの応募者が増えて欲しいと思っている。日本から新しい写真を感じさせられる作品が来てくれると面白くなる。こういう形で日本の若手の写真も紹介したいと前々から考えていた。

Facebookのページを作りFanを募る。2日間で200人近いFanができる。締め切りまで一ヶ月ちょっと。どんな作品が送られてくるか楽しみである。

ONWARD on Facebook

大小の新しい物

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carrier

アメリカに帰ってきて早速導入した物がある。

一つ目はエプソンの大型プリンターで9880(日本の型番で9550)。前々から欲しいと思っていたのだが、さすがに一度に$5000という出費は大きすぎ、どのように工面しようか考えていた。そんな時に引っ越しをする友達が売りたいと連絡をしてきた。実際に話してみるとまだ売る決心が付いてないらしく、交渉の結果無期限でリースをする事に落ち着く。

そんな訳でうちのスタジオの大きなプリンターが運びこまれた。まだ設定する場所なども決まっていないが、11月に行う新井君のショーではこのプリンターを早速使って作品を何枚か作る予定になっている。日本を発つ前の日にピクトリコで見せてもらった、White Filmにカラープリントを印刷してみたい。先週から加わったTylerがproduction assistantとして一緒に、スキャンから全てスタジオでおこなってみようというもので、新井君の今年撮ったダゲレオと一緒に展示される予定である。11月に行われるDaguerreian Society のシンポジウムと一緒に行われる企画展で、楽しみなプロジェクトである。

この様に機材が増えてくると、どうしてもコンピューター専用の部屋が必要になってくる。来週は大工のマージーも加わり拡張工事の準備をする予定。表の大きなドアなどもそろそろ注文しなければならない。

そしてもう一つは小さな物で、6×12用のネガキャリアー。今まで撮ってきた6×12のカラーネガをプリントする為に作ってもらった。元々の6×6位のキャリアーを寸法通り開けてもらっただけなのだが、実際に出来上がるまで1ヶ月以上かかった。前から友達がショップが落ち着き次第手伝ってくれると言っていたが、彼もいろいろと多忙なので、今回日本に来る前に加工屋さんにオーダーしておく。これで今まで撮り続けていた6×12のプリントができるようになる。10-12インチ幅位のロール紙で、早速カラープリントを作ってみたい。

これでプリントを作る時に使える機材が増え、できる事の幅が広くなる。こういう物を使って写真を作れる場に人が集まり、そこで又新しい事が生まれる。それがこのスタジオの基本である。

epson9880