Archive for the ‘暗室作業’ Category
大小の新しい物

アメリカに帰ってきて早速導入した物がある。
一つ目はエプソンの大型プリンターで9880(日本の型番で9550)。前々から欲しいと思っていたのだが、さすがに一度に$5000という出費は大きすぎ、どのように工面しようか考えていた。そんな時に引っ越しをする友達が売りたいと連絡をしてきた。実際に話してみるとまだ売る決心が付いてないらしく、交渉の結果無期限でリースをする事に落ち着く。
そんな訳でうちのスタジオの大きなプリンターが運びこまれた。まだ設定する場所なども決まっていないが、11月に行う新井君のショーではこのプリンターを早速使って作品を何枚か作る予定になっている。日本を発つ前の日にピクトリコで見せてもらった、White Filmにカラープリントを印刷してみたい。先週から加わったTylerがproduction assistantとして一緒に、スキャンから全てスタジオでおこなってみようというもので、新井君の今年撮ったダゲレオと一緒に展示される予定である。11月に行われるDaguerreian Society のシンポジウムと一緒に行われる企画展で、楽しみなプロジェクトである。
この様に機材が増えてくると、どうしてもコンピューター専用の部屋が必要になってくる。来週は大工のマージーも加わり拡張工事の準備をする予定。表の大きなドアなどもそろそろ注文しなければならない。
そしてもう一つは小さな物で、6×12用のネガキャリアー。今まで撮ってきた6×12のカラーネガをプリントする為に作ってもらった。元々の6×6位のキャリアーを寸法通り開けてもらっただけなのだが、実際に出来上がるまで1ヶ月以上かかった。前から友達がショップが落ち着き次第手伝ってくれると言っていたが、彼もいろいろと多忙なので、今回日本に来る前に加工屋さんにオーダーしておく。これで今まで撮り続けていた6×12のプリントができるようになる。10-12インチ幅位のロール紙で、早速カラープリントを作ってみたい。
これでプリントを作る時に使える機材が増え、できる事の幅が広くなる。こういう物を使って写真を作れる場に人が集まり、そこで又新しい事が生まれる。それがこのスタジオの基本である。

京都便利堂にて

今回テストしたClarence Whiteのイメージ。Photo by Robin Tsukada
今回の滞在中は山本さんが出張という事で、主に加藤さんと一緒にデジタルネガのテストの作業を進めていく
加藤さんは、もともと便利堂の中でオフセットを担当していたので、プリントの作業を数値化していくというのは比較的に感覚として分かりやすいのではということである。先週、アンドレアと一緒に便利堂を訪れた時に山本さんに紹介してもらい、今回付きっきりでQTRの仕組みなどを説明していった。
1日目は会社に着いた時には既に夕方になっていたので、とにかく朝クボさんの所でプリントアウトしたネガを渡し製版をしてもらう。先週からチャートを刷るのを担当している竹内さんや、製版を長く担当している中沢さんも会議に加わり、いかにコロタイプを刷っていく過程で,いろいろな要素があるのかという事を説明してもらう。普段印刷している人の間で使っている,ボキャボラリーや感覚に慣れるために、写真的な観念に置き換えたり、その仕組みを分かる為に気になる言葉を一つ一つ確認していく。
2日目は翌日に作った版を使い実際に印刷をしていく。竹内さんと加藤さんが一緒になりコロ機を動かし、用意された一つの版から一回刷と二回刷りのテストを刷っていく。先週のテストからカーブをはじき出したが,それは二回刷の物で行った。便利堂では数物をする時は二回刷りするのが当たり前になっているようで、これがコロタイプの宿命的な物であると説明をうけた。オフセットとは違い、最初に刷った物と200枚目に刷られた物ではかなりの濃度差が出るようで、これを順序逆に二度刷る事によって平均化しているのである。
竹内さんが作業を進めていく途中にどのような版が刷りやすいかという事を説明してくれる。乾いている版を水とグリセリンに浸けておくのだが,そのぬめり具合などを確認しながら版の具合を確認していく。どれ位固いインクが入り易いかという事で実際に印刷の善し悪しが決まる。そして実際にインクを入れてみて,その入り具合に寄って実際に刷る時にどのようにしていくかという事を決めるようだ。そしてインクの固さやそして版の濡れ具合に寄って,実際のプリントの濃度がどんどん変わっていく。今回のテストでは一つの版から多くても20枚位しか刷らなかったが,版画使われていく度に版の状況が変わり、それを判断し印刷する人がいろいろな方法で仕上がりを一定にするというものである。
この様に細かい説明を聞いていくと、あまりにもプリントの時点で自由自在に操る事ができ、このようにチャートを作っていく事すら意味のない様に聞こえてくる事が多々あるが、逆に言うといかに版の出来上がりにバラ付きがあり,印刷の時点でその版を補う様にプリントをしているかということがわかる。プラチナプリントする人のネガの調子にバラつきがあり、プリントの時点で露光時間やコントラストを変え悪戦苦闘しているという事と変わりはない。今回この様に話しを聞けば聞くほど、いかに安定した版を作るという事が大切で,それができていればある程度反復性のあるプロセスだという事がわかった。
3日目の午前中は、写真部の岩村さんも加わり、印刷された物をスキャンして実際のチャートのずれをまた見ていく。そのずれからトーンカーブをはじき出す事も説明する。実際にスキャンをして,いちいちグレーの数値を読み込んでいく作業である。最近知った方法でこのプロセスを自動化するスクリプトこのとを話したり,後は二つのトーンカーブを一つにまとめる方法なども紹介する。正直言ってフォトショップは普段から使っている人ほど熟知している訳ではないが、要所要所でこの様に便利な方法を押さえる為に常に情報を吸収している。
今回のテストの結果を見て,山本さんも早速プリンターを購入するという事を決めた。かなり期待ができるのでないかと思ってくれたようだ。今回この様にデジタルネガを使うようすると大きく3つの利点がある。まずはできてくる版が安定して,印刷の時点で苦労しなくてもいいという事。これは時間短縮につながり、もう少しコストパフォーマンスが高くなるだろう。そしてこの様にデジタルファイルで入稿できる様になると,世界から受注できる様になる。今までオリジナルを撮影するしか方法がなかったが今回の方法でその過程を省くことができる。これは新しいマーケットを開拓していくにはどうしても必要な事である。
そして、自分として興味があった所として、作業過程のいろんな条件を数値化して知ることができるという事である。今まで職人さん達が感覚的に分かっている事は経験上のカンでしか分からなかったのだが、その感覚を数値化する事によってもっと裏付けのある物にしたいと考えた。職人さんの感覚をいかに理解して,数値に置き換えられるか,又は置き換えられないかという事を見極めることができないかという思いがあり、先週山本さんに会い話しをした時にもコロタイプを作る過程でどのような不確定要素があるのか、そしてどれ位の変化をもたらすかという事を、夜居酒屋にいる短い時間で、自分なりに理解しようとした。もちろんコロタイプを長い間やっている訳ではないので,細かい所まで理解する事は到底無理であるが、今までいろんなオルタナティブプロセスをやってきた僕なりに提案できるものはある。
今回のテストでは時間がなかったが次回は使うdichromateを変えて階調をもっと広くすることができるか是非試してみたい。基本的にはammonium dichromateの方がコントラストが低く感光性が高いので、この辺はテストをする価値があると、素人ながら思う。この辺はこの秋にゴム印画などでテストをして,実際にできた物を見せる事によって,山本さんの協力を得たいと思っている。
この様にお互いの持っているノウハウを生かし、より高画質のそして合理化されたコロタイプを作りたいと思っている。と同時にコロタイプの新しい利用方法を色々模索して行きたい。

仕上がりを確認する竹内さん。Photo by Robin Tsukada
旅は続く
2つ目のワークショップにも人が集まり、とても楽しい時間が過ごせた。
この様に人とのネットワークができていくのもワークショップを教える楽しさでもあり、そして何より参加者が楽しんで新しい事や、考え方を学んでくれるというのが,うれしい事である。
翌日の朝には久保さんの暗室を借りてデジタルネガの出力をする。これは先週から行っている便利堂とのテストの物で、今日から京都に3日ほど滞在する。第一回目のテストが土曜日に帰ってきたのそれをスキャンしてトーンカーブを作っていく。実際はもう一回位テストをしたい所だが京都で同じプリンターを使って出力ができないという事で、かなりカンで幅広く用意する。そして今回はグレーチャートだけではなく、Library of Congressで見て来たClarence Whiteのイメージのネガも準備する。そもそも今回のデジタルネガのテストはこの写真をコロタイプで表現できないかというのがきっかけであり,便利堂に持ち込んだ話しである。
この春に久保さんと一緒に訪れた時に見せてもらった一連のClarence Whiteの写真がある。プラチナで作られた最終的なプリントもあれば、ベタとしてつくられたサイアノのプリントもあり、彼がプリント時点で何を考えていたのかという事をなぞれる様なほど、同じイメージにしてもバージョンが沢山ある。今回はこのコレクションのほとんどが解像度の高いスキャンされている状態であるというので、キュレータのVernaにデータをダウンロードさせてもらった。このようのにデータで入校できると便利堂の仕事の幅も広がるのではないかと思う。
その後には石川の珠洲に向かう。今回は参加者が集まらなかったが,蛸島の祭りを撮り行く予定である。前回は4×5のカメラでランダムに撮ってきたので,今回は白のバックドロップまで持ち込み,8×10で撮影を試みようと思っている。今回大阪で行ったアンドレアのワークショップで通訳をしながらポートレートについて学んだ事が沢山あり、とても役に立った。それを実際にこの撮影で生かすことができたらと思っている。
そして今回着いていくる事になったロビン。彼とは6月にフィラデルフィアを出てから久しぶりに会った。つい2−3日前に中国から帰ってきたばかりで、日本国内をあまり旅行した事がないというので一緒に来ることになった。実際は、また無茶な旅にかり出されるといった感じであろうか。
日本から長い間離れているということを感覚的に分った上で話せる人に会える事はそんなにない。その中でロビンは中国でも育ったことがあるので,ある意味「日本の感覚」から離れている所があり、とても気楽に話せる。実際に二人の会話なども英語でやり取りする事のほうが圧倒的に多い。会話のテンポ、考え方など、そして他の人と話す様にいちいちassumptionを確認する作業がなく、こちらの方が「感覚的」に近い物があるのだろう。
今日は一日中便利堂でQTRの使い方を教え、昨日入稿したテストの印刷の作業を見せてもらう。そして夜は出張から帰ってくる山本さんと鈴木さんを無理矢理に誘い、京都でのボーリング大会。今日も1日楽しみである。
大型スキャナーの登場

Screen製のCezanne
やっとの事で大型スキャナーが稼働した。
去年の秋にこのスキャナーとワークステーションと一緒に譲ってもらった。インターネットのフォーラムで活躍していたスキャニングについてとても詳しい人が持っていた物だ。去年の春辺りに彼の体の具合が悪くなり、実際に会うことができず去年の夏には亡くなってしまった。とても興味があり去年の春にその人が教えていたワークショップを予定であった。とても残念である。
そもそもこのスキャナーが欲しかった理由としてはデジタルネガを作り始めたかったからである。ちょうど一年位前にデジタルネガを使っていろいろなプロジェクトができない物かと考えだし始めたのがきっかけである。もちろん自分の作品にも使いたいと思っていたが、他にも利用価値がないかと考えていた。
アメリカではフィルムで撮ってこの様な高性能スキャナーでスキャンしてデジタルで出力するというのが特にファインアートの作品を作っている人達には一つの方法として定まりつつある。アナログインプットでデジタルアウトプットというわけだ。貸しラボにいってImaconなどのスキャナーを使ったり、ラムダプリントなどがよく使われているのもそのトレンドを物語っている。そして一方でアナログでプリントをする人でもデジタルネガを作り、最終的に銀塩やオルタナティブプロセスなどでプリントをしている。
このスキャナーは大日本印刷が販売していたスキャナーで元々2万ドル位した物である。今では印刷業会もスキャナーがあまり必要でないのでこのように中古市場で売買されている。大判専用のスキャナーと35mmや中判などにも使えるスキャナーを別々に買うとなるとこのような製版用のスキャナーの方はコストパフォーマンスが高くなる。
新しいスキャナーが出る度にインターネットなどでレビューをみるがプロスーマーのスキャナーの性能の向上というのはある意味どんぐりの背比べみたいなところがある。比べてみてくれれば分かるが、プロスーマーのスキャナーにはどうしても限界があり、このようなスキャナーを使うと格段とクオリティーの差がつく。
このスキャナーを引き取りにニューハンプシャーまで片道9時間かけアシスタントとドライブをした。そして実際にフィラデルフィア持ってきたのはよかったが、その後ハードドライブが壊れてしまって、スキャナーなどのソフトを失い、それを一つ一つ直すのに今まで時間がかかった。SCSIカードのドライバーの相性などがあり、コンピューターを立ち上げる度にカーネルパニックが起こり、正直言って参っていた。
こちらに来るまでは全てがうまく稼働していたと分かっているので、時間がある時にはコンピューターのシステムを入れ替えたり、ドライバーを探したりなど地道に作業をしてた。このようなことを延々と繰り返した後、今週ハードウェアーとの相性の問題が解決した。そしていじくっている間にソフトの方の問題も解決していく。問題を解決した後に考えてみると当たり前の様に簡単な事が、解決策を探している時にははっきりと見えない。
後はスキャナーのソフトの調節の部分を学べば、今までプリントしたかったが何かしら問題のあったネガをデジタルで作ることができる。日本に帰る前には一度QTRを使ってネガを作ってプリントしてみたい。
そして秋には亡くなった人と一緒にスキャナーのワークショップを教えていたMichael Mutanskyをよんで、スキャンニングのワークショップを行おうと企画している。春にも人を集めようかと思ったが宣伝不足の為か人が集まらなかった。今回はこのスキャナーと一緒に宣伝をしてなんとか人を集めたいものだ。
Ron Reederのデジタルネガのワークショップを終えて

RonとDCから訪れた参加者。
5月の終わりにRon Reederをシアトルからよんでデジタルネガを作るワークショップを行った。
この近辺でこのようなワークショップを積極的に行っている所があまりないので、ある程度人が集まるかと思ったのもあるが、実際のとこを自分自身が学んでみたかったというのが大きな動機であった。デジタルとアナログをつなぐ大きなポイントかと前々から分かっていたが、なかなか始めることができずここまで来た。ワークショップもかなり人が集まってくれて、日本からはクボさんがそして最後に飛び入りでマルヤマさんのアシスタントの北村君も参加して8人も集まった。
実際にワークショップでネガを作ってみるとどうしてもプロファイルを作るのに時間がかかり、参加者の人は少しまいっていた様な感じであったが、一度プロファイルができるとプリントがどんどん出てくる。露光時間も一緒でコントラストの調整も一定である。今までプリントの時点でテストプリントを重ねて時間をかけていたのが何かと思うほどである。
もちろんネガの調子や多い焼きなど手を加えられるという事の他にも、もう一つの利点として、僕の様にいろいろなフォーマットで写真を撮っている人には後でサイズを変えることがある。よくある事にあの時あのサイズで撮っておけばよかったと思う時が度々ある。最初から比較的小さなフォーマットで撮り後でサイズを変え8×10などに変えるのも方法の一つかと思う。
今まで何度かデジタルネガのプリントを見て来たが、一番きれいであったのがKerikのプリントでQTRを使った物であった。キャノンのカメラで撮ったものをそのままネガで出力していて、プラチナやガムオーバーでプリントを作っていた物だった。Epsonの3800でプリントしていたものだ。
今回のワークショップでは細かい所までの調整はしなかったが、ワークショップの説明を聞きながら何が重要な点かという事を学んだ。実際にオルタナティブをやっている人にはかなり利用されているので、すぐにでも作り始めたい。実際プリントをしたいがネガの状態が良くない物が沢山ある。後は実際にネガを作ってみる過程でいろいろな事を学ぶのだろう。

クボさんはカーボンワークショップに続いて今年二回目の参加。
独立記念日にKallitypeを作る

露光後のKallitypeプリント
今日は独立記念日という事でスタジオは休み。この様に祝日には暗室を自分だけで使うことができるので暗室作業をしようと心がけている。大学の時に食べ物やお茶まで用意して、夜学校に忍び込み2−3日間一人でプリントをしていたのを思い出す。
久しぶりにkallitypeを作ってみる。kallitypeはほとんど名前が知られていないが、プラチナやサイアノタイプなどと一緒のiron系のプロセスである。その中でも銀をメタルとして使うので比較的知られているVandykeとは同じ部類に入る。トーンの幅などはプラチナと全く一緒で、プラチナなどでトーニングされていると実際にプラチナプリントなどとは見分けがつかないらしい。昔に”Poor man’s platinum prints”と言われていたのもこの辺りからだろう。
metalはプラチナの変わりにsilver nitrateを使い、ferric oxalateを同量混ぜ感光液をつくる。現像液を使うDOP (VandykeはPOP)である為、黒の締まりなどもかなり得ることができ、こういう点でもプラチナに似ている。そしてプラチナでは全く選択肢がないがKallitypeは調色ができ、いくつかのトーナーでプリントの色を変えることとができるのが始めた理由であった。
7×17のカメラを買ったころにkallitypeのプリントを試し始めた。ちょうどその頃はパイロ現像液も使い始めたころで、ネガの調子などのことが分かっていなく、コントラストばらつきがあるプリントしかできなかった。そして選んだ紙に問題があり薬品が抜けないという事が解決しなかった。その後プラチナを始めて薬品がどのように働いているか理解したので、プラチナの問題解決ができればKallitypeの問題解決もできるはずである。
今回の紙はプラチナでもよく使うArchesのPlatineで、紙の相性の問題はないだろう。前回はSandy Kingがサイトで紹介しているStonehengeという版画の紙を使ったが、どうも相性が合わなく、薬品が抜けないという問題が解消しなかった。プラチナに使える紙であれば問題なく使えるはずだ。
写真を見てくれると分かるが、このプロセスをしていると各過程で色の変化が見れるのがとても楽しい。最初に露光したプリントを見ると蛍光黄色の感光材の中にうっすらと茶色の像が浮き上がってくる。周りは完全に茶色のボーダーができていて一見不釣り合いに見えるが、よく見てみるととてもきれいなものがある。現像液に入れると一瞬にして茶色になり、この茶色も少し外れた色だが見ていて楽しい。今回はパラジウムでトーニングをしているが、トーニングが進むに連れて茶色い色が抜けていき少し暖かさが残ったニュートラルな色になっていく。
今回プリントしたのは8×10のポートレートが2枚、そして7×17で撮った風景の写真。Olgaを部屋のこぼれ日の下で撮ったものと先週一緒に撮影に行ったJeriをクリスマスツリー畑で撮ったものだ。その時にSouth Jerseyにある湿地帯が広がっている所で撮影した7×17の風景もプリントをしてみる。
特に複雑なプロセスではないが、最初にやるプロセスとしては結構手順が多いので難しいと感じられると思う。手順が増え、薬品が増えるとどうしてもcontaminationの可能性が高くなる。プラチナなどの比較的簡単なプロセスを試し、要領を得てから挑戦するとよいかもしれない。
この夏は手伝いにきているインターンとこのプロセスでプリントを沢山作りたい。

World Wide Wet Plate Dayとティンタイプ撮影
今日は朝からティンタイプで写真を撮る。
5月2日はWorld Wide Wet Plate Dayで,世界各地でcollodion processを使って写真をとろうというイベントである。ウェットプレートのワークショップを教えてに来たKerikがこのイベントについて話していたのを思い出し、サイトを見つけ出したのが昨日であった。急ではあるがこれはと思い,ワークショップの薬品の残りを使い,いくつかのイメージを撮ってみる。
朝から小雨が降っている。スタジオから見える風景を教会を混ぜ撮る事にする。Gustave Le Greyの様なドラマチックな雲ではないが,空の雲の質感を残して撮りたかったので,露出を切る詰めながら撮影をしていった。コントラストが高いためどちらかと言ったら空に露出を合わせ,教会の方をアンダーにして,バランスをとるようにする。
教会を中心にして空の割合を増やし構図を決める。この構図で7−8枚露出をかえ撮影した。露出計を使っている訳ではないので,何回もかかったが最終的には気に入った物が撮れる。
撮影中に思ったのだがグラデーションのあるNDフィルターなどを使えば役に立つのではないか?この方法はblue sensitiveなwet plateで空と組み合わせて撮る時にいい方法かもしれない。そして興味があるのは他のフィルターなどを使ったらどうなるのだろうか?この辺は次回にでも試してみよう。
もう一つのカットは折り紙を撮る事にする。前に白い紙で鶴を作り,白いバックで撮影したことがあった。その時はプラリナプリントを作る為の撮影だったが今回は同じ鶴を黒いバックで撮る。湿版はあまりハイライトの描写が得意でない様に思う。
スタジオで蛍光灯のライトを使い簡単なセットを作る。前回ワークショップで使った時は15秒位の露出であったが,今回はジャバラも相当伸びているので3ストップ位多めに露光してみると結構いい具合に写っている。それから鶴の向きを少しづつ変えながら何枚か撮ると気に入った物が出来上がった。
一日中暗室とカメラを何回も往復した。夕方に友達からバーへの誘いの電話がかかって来た時には両手の指が真っ黒になっていた。





