フィラデルフィア写真紀行

写真センターの運営や作家活動から、アメリカの写真事情や文化の違いまで…

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大型スキャナーの登場

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Screen製のCezanne

やっとの事で大型スキャナーが稼働した。

去年の秋にこのスキャナーとワークステーションと一緒に譲ってもらった。インターネットのフォーラムで活躍していたスキャニングについてとても詳しい人が持っていた物だ。去年の春辺りに彼の体の具合が悪くなり、実際に会うことができず去年の夏には亡くなってしまった。とても興味があり去年の春にその人が教えていたワークショップを予定であった。とても残念である。

そもそもこのスキャナーが欲しかった理由としてはデジタルネガを作り始めたかったからである。ちょうど一年位前にデジタルネガを使っていろいろなプロジェクトができない物かと考えだし始めたのがきっかけである。もちろん自分の作品にも使いたいと思っていたが、他にも利用価値がないかと考えていた。

アメリカではフィルムで撮ってこの様な高性能スキャナーでスキャンしてデジタルで出力するというのが特にファインアートの作品を作っている人達には一つの方法として定まりつつある。アナログインプットでデジタルアウトプットというわけだ。貸しラボにいってImaconなどのスキャナーを使ったり、ラムダプリントなどがよく使われているのもそのトレンドを物語っている。そして一方でアナログでプリントをする人でもデジタルネガを作り、最終的に銀塩やオルタナティブプロセスなどでプリントをしている。

このスキャナーは大日本印刷が販売していたスキャナーで元々2万ドル位した物である。今では印刷業会もスキャナーがあまり必要でないのでこのように中古市場で売買されている。大判専用のスキャナーと35mmや中判などにも使えるスキャナーを別々に買うとなるとこのような製版用のスキャナーの方はコストパフォーマンスが高くなる。

新しいスキャナーが出る度にインターネットなどでレビューをみるがプロスーマーのスキャナーの性能の向上というのはある意味どんぐりの背比べみたいなところがある。比べてみてくれれば分かるが、プロスーマーのスキャナーにはどうしても限界があり、このようなスキャナーを使うと格段とクオリティーの差がつく。

このスキャナーを引き取りにニューハンプシャーまで片道9時間かけアシスタントとドライブをした。そして実際にフィラデルフィア持ってきたのはよかったが、その後ハードドライブが壊れてしまって、スキャナーなどのソフトを失い、それを一つ一つ直すのに今まで時間がかかった。SCSIカードのドライバーの相性などがあり、コンピューターを立ち上げる度にカーネルパニックが起こり、正直言って参っていた。

こちらに来るまでは全てがうまく稼働していたと分かっているので、時間がある時にはコンピューターのシステムを入れ替えたり、ドライバーを探したりなど地道に作業をしてた。このようなことを延々と繰り返した後、今週ハードウェアーとの相性の問題が解決した。そしていじくっている間にソフトの方の問題も解決していく。問題を解決した後に考えてみると当たり前の様に簡単な事が、解決策を探している時にははっきりと見えない。

後はスキャナーのソフトの調節の部分を学べば、今までプリントしたかったが何かしら問題のあったネガをデジタルで作ることができる。日本に帰る前には一度QTRを使ってネガを作ってプリントしてみたい。

そして秋には亡くなった人と一緒にスキャナーのワークショップを教えていたMichael Mutanskyをよんで、スキャンニングのワークショップを行おうと企画している。春にも人を集めようかと思ったが宣伝不足の為か人が集まらなかった。今回はこのスキャナーと一緒に宣伝をしてなんとか人を集めたいものだ。